【第63回 気象予報士試験 一般知識】問4 霧の種類をわかりやすく解説

第63回気象予報士試験 一般知識 問4の解説です。今回は、移流霧・放射霧・上昇霧(滑昇霧)について整理します。

霧の問題では、「どの空気がどこへ動くのか」「何によって冷やされるのか」を正確に押さえることが重要です。

この問題では、以下の3つの霧が問われています。

  • 移流霧
  • 放射霧
  • 上昇霧(滑昇霧)

特に移流霧と蒸発霧は混同しやすいので注意しましょう。

■ 問題文

霧について述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。

(a) 移流霧は、冷たい空気が移動して暖かい水面に接して生じる。

(b) 放射霧は、晴れて風の弱い夜間などに地表面が放射冷却によって冷え、地表面付近の水蒸気を含んだ空気が冷却されることによって生じる。

(c) 上昇霧(滑昇霧)は、山腹などの斜面に沿って空気が上昇する際に断熱膨張によって気温が露点温度以下まで下がって生じる。

(a) (b) (c)

■ 解答

■ 解き方の方針

霧の問題では、名前を暗記するだけでなく、発生メカニズムを整理することが重要です。

基本的には、

  • 空気が冷やされる
  • 水蒸気が飽和する
  • 小さな水滴となって霧が発生する

という流れで考えます。

そのうえで、「何によって冷やされるのか」を見分けましょう。

■ (a) 移流霧

(a)は誤りです。

移流霧は、暖かく湿った空気が、冷たい地表や海面の上に流れ込むことで発生します。

暖かく湿った空気が冷たい面に接すると、下層の空気が冷やされます。

その結果、空気中の水蒸気が飽和し、霧が発生します。

しかし問題文では、

冷たい空気が暖かい水面に接する

となっています。

これは移流霧の説明としては逆です。

超重要つまずきポイント!

移流霧は、

暖かく湿った空気 → 冷たい地表・海面

です。

逆に、冷たい空気が暖かい水面へ移動する場合は、移流霧ではなく蒸発霧と混同しやすい状況です。

ここは受験生がかなり間違えやすいので、必ず区別して覚えましょう。

■ (b) 放射霧

(b)は正しいです。

放射霧は、晴れて風の弱い夜間に発生しやすい霧です。

夜間、地表面は放射冷却によって冷えます。

すると、地表面に接している空気も冷やされ、露点温度に達すると霧が発生します。

ここがポイント!

放射霧のキーワードは、

  • 晴天
  • 弱風
  • 夜間
  • 放射冷却

です。

「夜に地面が冷えて、その近くの空気が冷やされる」とイメージしましょう。

■ (c) 上昇霧(滑昇霧)

(c)は正しいです。

上昇霧(滑昇霧)は、空気が山腹などの斜面に沿って上昇するときに発生します。

空気が上昇すると、気圧が下がるため空気は膨張します。

このとき、断熱膨張によって気温が下がります。

気温が露点温度以下まで下がると、水蒸気が凝結して霧が発生します。

ここがポイント!

上昇霧は、

斜面を上昇 → 断熱膨張 → 気温低下 → 霧

という流れで覚えると整理しやすいです。

■ まとめ

  • (a) 誤:移流霧は「暖かく湿った空気」が「冷たい面」に流れ込む
  • (b) 正:放射霧は晴天・弱風の夜間の放射冷却で発生
  • (c) 正:上昇霧は斜面上昇による断熱冷却で発生

したがって、正しい組み合わせはです。

この問題で必ず押さえたいこと

霧の種類は名前だけで覚えると混乱しやすいです。

必ず、

  • 何が動くのか
  • 何によって冷やされるのか
  • どこで水蒸気が飽和するのか

をセットで整理しましょう。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第63回 一般知識 問4の解説でした!

このサイトでは、単なる解答だけでなく、「どこで受験生がつまずくのか?」も含めて整理しています。

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